アリート裁判官が最高裁判事に指名されたが、出身校である
イェール・ロー・スクールでの動きについて、NYTimesが
伝える。
Yale Law Frets Over Court Choices It Knows Best
http://www.nytimes.com/2005/11/13/politics/politicsspecial1/13yale.html?hp&ex=1131858000&en=15efe2457c59c493&ei=5094&partner=homepage
ロー・スクールの教員が、判事の指名について上院の委員会で
是非について意見を披露したり、ロー・スクールで反対運動が
起きたりするという風景は、日本の法科大学院では(今のところ
も、現行制度が続く限りは永遠に)想像もできそうにない。
PS
東京で仕事が重なり滞在四日目。好天が続いているが、昨日は
かなり冷え込んだ。 大統領の来日を控え、米国大使館周辺は
たいへんな警戒態勢。
PS2
昨日は、「司法制度改革と先端テクノロジィ研究会」による第二回
公開セミナー。 法廷のIT化やe-Filingなどをめぐるセッションで
あったが、たくさんの方の参加があった。
鍵は、どうして日本の裁判所がこうした方向に歩み出せないか、
という議論。 ともかく「お金だろう」(全国家予算の1%にも満たない)
という話しから、お金の問題ではなく、思想(完全なものでないと
採用できない)にあるのではないか、といった見方まで。
リーダーシップを発揮しにくい(改革推進力)、外圧を受けにくい
(改革動機)、ITを使わないでよほどの支障が生じない限り(
改革契機)、改善改革が机上ではよいことであると考えられても
おこなわれにくいという風土は決して珍しいものではないように
思う。推進力と動機と契機がいつ有機的に連動するのであろうか。