日本のメディアでも流れているが、現地報道から。
LAタイムズの見出しが一番分かりやすいだろう。
「すべての訴因でジャクソンに無罪」とする。
Jackson Not Guilty on All Counts
http://www.latimes.com/news/local/la-061305jackson_lat,0,1741862.story?coll=la-home-headlines
関連記事は大量に出ている。めぼしいものとして、ジャクソン側の
勝因分析をした以下の記事。
Accuser's Mother Was 'Weakest Link' in Case
http://www.latimes.com/news/local/la-me-analysis14jun14,0,5276286.story?coll=la-home-headlines
被害者の母親による供述の信用性を弾劾した作戦が効を奏したと
みる。
同紙は、ロヨラ・ロースクールの
レベンソン教授の指摘を引用して
母親の供述が強力な有罪立証にならなかったことを伝える。
PS
まったくの余談だが、わたしは同教授には10年以上前にお会いしてずいぶん
現地調査を助けていただいたことがある。連邦検事の経験があり、とても顔が
広くて、わたしが調査していたロドニー・キング事件裁判の弁護人や検事にも
アポをとってくださった。 (そういえば、あの頃は海外への連絡もまだFAXと
郵便だった。わたし自身は既に電子メール利用者だったが、米国でもまだ
一般的にはなっていなかったので、海外調査の事前準備もとても時間を
要した)
わたしが、外国からの研究者にいろいろと助力しているのは、こうした自分の
経験があるからだ。キング事件裁判の調査(くわしくは、下記の拙稿を参照い
ただきたい)では、現地ロサンゼルス市警やロサンゼルス郡の担当検事補、
弁護人、連邦裁判官らにまでコンタクトしたり資料を収集することができたの
だが、それは、レベンソン教授をはじめとする多くの方々の助けを得ることが
できたからこそである。
キング事件は90年代以降、OJシンプソン事件裁判と並ぶ、西海岸では著名
裁判であったが、この事件を調査することで、通常の判例研究では得られない
ような、「生きた法」に接する機会を持つことができた。 研究者が海外の
事件などを報告する記事に接することがあるが、わたしはそうした記事と一線を
画したいと思ってかなりの時間と手間をかけた。調査旅行には野村証券財団
からの援助も受けている。10年前のことになるが、今回のような裁判騒動を
見ると懐かしく思い出す。
キング事件と陪審制度--公平な裁判の求め方
法学セミナー453号(1992)
キング事件で公平な裁判は実現されたか--連邦公民権裁判を検証する
法学セミナー464号(1993)
あまりに軽いキング事件裁判の量刑--公民権裁判の量刑は公平だったか
法学セミナー477号(1994)
記事の資料は、日本のパソコン通信網からゲートウェイで米国のパソコン
通信網へ入り、更にそこから利用できる新聞データベースに入って、現地
新聞の記事検索をして得ていた。当然、有料。毎月何万円もかかっていた。
今や、ネットで簡単に海外記事が読める。 海外からも情報収集は圧倒的に
容易になった。 情報が多すぎて、何を読めばいいかがわからない時代に
入っている。 ブログの興隆は、取捨選択のフィルターになっているのが
ひとつの原因ではないか。