本日である。情報提供はいつもながら、Oさん。感謝。
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3/5(日)14:00-15:25、テレビ朝日系列
番組名「ザ・スクープスペシャル」
テーマ「検証!日本の刑事司法」
番組ホームページ
http://www.tv-asahi.co.jp/scoop/index.html
日本の刑事司法の現状は、残念ながら「人権後進国」と言わざるを得ないとい
う。
例えば、現行の司法制度では、欧米では当然の権利である次の2点が認められ
ていない。
1、取り調べの可視化
捜査当局による取り調べの録画・録音や、弁護士の立ち会いが一切認められて
いない。
つまり、取調室が密室と化しているため、人権無視の取り調べや自白強要が
あってもチェックできず、警察の決め付け捜査と自白偏重主義が多くのえん罪
を生んできた。
2、公正な証拠開示
検察側が押収した証拠を独占しており、その中に無実の証拠があったとして
も、被告側がアクセスできない。もし、捜査権を持つ警察・検察が自分たちの
作ったシナリオに都合の悪い証拠を隠そうとすれば、無実の立証は著しく困難
となる。
有罪率99.9%、ひとたび起訴されれば無罪を勝ち取ることがほとんど不可
能な一因と言われる。
そんな中、2005年秋、2つの象徴的な司法判断が下された。
<9月27日 佐賀市農協事件無罪確定>
<9月21日 布川事件再審開始決定>
2009年5月までに導入される裁判員制度に備えて、ようやく司法制度改革
が議論され始めた今だからこそ、「佐賀市農協事件」「布川事件」という2つ
の事件を手がかりに、日本の刑事司法の問題点を改めて検証する。
●佐賀農協事件の闇~発覚!自白強要と証拠隠しの実態
ザ・スクープへ1通のメールが送られてきたのは2002年7月1日のこと
だった。
「明日、法廷で全てを明らかにします。助けてください!真実を知らせて下さ
い!」
それは無実の父が検察のメンツのために犯人にでっち上げられたという悲痛な
訴えだった。
翌日、背任容疑で起訴されていた佐賀市農協の副島勘三組合長は、取り調べの
実態を法廷で生々しく証言した。
「自白調書の8割は検察官の作文です。否認すると“ブチ殺すぞ!”と脅迫さ
れました。」
任意性に疑いがあるとして、証拠採用されなかった自白調書。
さらに、息子たちの執念の調査によって、副島さんのアリバイを証明する“無
実の証拠”が検察によって押収され、隠されていたことが発覚した。
●布川事件38年目の真実~ダンボール9箱に隠された無実の証拠
今から39年前、代用監獄につながれた桜井昌司さんは、捜査官に読まれない
ように暗号をまじえて、こんな獄中日記を書き残している。
「嘘を話せば命があり、真実を話せば死さえもある。戦争よりひでえや…」
ある日突然、身に覚えのない強盗殺人容疑で逮捕され、無期懲役の実刑判決が
確定してしまった桜井さんと杉山卓男さん。自白は強要されたものだとして無
実を訴え続けている。
再審開始という“開かずの扉”を開かせる鍵は、検察倉庫に眠っているダン
ボール9箱にある。事件から30年以上たって、検察が「見当たらない」とし
てきた “無実の証拠”がついに姿を現した。
そして、そこには真犯人の存在を示す証拠も検察によって隠され続けていたの
である。